けもけもママは初めての出産で、破水・バルーン・陣痛促進剤・緊急帝王切開というフルコース出産を体験した伝説の人です(伝説は言いすぎ!!もっと壮絶な出産をご経験をされている方がごまんといらっしゃいますから。言ってみたかっただけなのでお許しください)。この後体験談で綴りますが、上記の他にもさまざまな問題がありました。殆どの方が経験してないであろう処置も経験しています。出産は一人一人の状況や病院によっても、流れが全く異なりますが、一つの事例としてこのような流れもあるのだなと、ご参考にして下さると幸いです。

破水から病院までの流れ
39週目を迎えた頃、AM4:30ふと目が覚めた私は「また目が覚めてしまったか。まだ寝たいのにー」と後期妊娠特有のあまり眠れない状況にいつもと変わらない気持ちでいました。しかし、『さーー』。自分の意志とは全く関係なく、何かが流れている感覚がありました。これ・・・聞いてた症状と似ている。
聞いていた症状というのは何かというと、私が初出産で右も左も分からないこと、かつ私の母から詳しい経験を聞くことができたら良かったのですが、母は認知症でもう何も会話ができない状況のため、妊娠中に出産経験のある同僚や友達などに体験したことを聞いていたのです。その中で破水の話は2つ聞いていました。1つめは、いつの間にかトイレでの排尿時にしてしまっていたというもの。排尿の時のみ破水をしたらしく、本人は全く気付かず、陣痛が始まり病院に到着し身体の状態を診てもらった際に分かったというものです。2つめは、ただただ『さー』と排尿と違い自分の意志と関係なく出続けるというものです。余談ですが、2つめの方は流れ続けているし、臭いも辛く、タクシーにとてもじゃ無いが乗れないと思い(最近のようにママタクシーもない時代で、ご主人も不在の時間だったとのこと)、陣痛もきていないからと、自家用車を使い自分で運転されて病院まで向かわれたそうです。すごい気力ですよね。あっぱれです。とはいえ、破水をしていますから、その後自分の様態がどうなるか分かりませんし、絶対に真似をしてはいけないことですが。
話を戻しますと、私は2つめの症状だとすぐ悟りました。夫は隣でぐぅすか寝ている。考えている場合ではない。流れ続けているので、とりあえずスマホを手に持ちトイレへ急いで直行!!病院へ架電しました。すぐ病院へ来るように言われました。切電と共に、夫に「起きろ~~!!破水で病院行かなきゃ」と大声を出しました(夫はガチで病気の人で、普段は声でも叩いても、知る人ぞ知るライデンと言われる目覚まし時計、iPhoneの警報音のようなアラーム音を5分おき2時間半鳴り続けても起きないやばい人なので全力で声を張り上げました)。なんとなんと、起きれないヤバ男に奇跡が起こり目覚めたのです!!!この人がこんなにすぐ起きれるなんて、もうこの世の終わりかと思ったくらいです。そして、すぐにママタクシーへ電話し手配してくれました(ありがたや~)。
産褥パッドを装着し、ズボンを履きましたが、いかんせん蛇口をずっと捻ったままのような状態なので、産褥パッドもほぼ意味をなさず、ズボンに染み出てくるわくるわ、『ぎゃー』です。履き替えても仕方ないので、タオルを沢山用意してもらい、ズボンの上からタオルを巻きつけたただ怪しいヤツの状態で道路まで向かいました。一応説明しておきますと、陣痛もなく、ただ流れている状態なだけなので、とても元気な状態です。そして臭いですが、私は通年性のアレルギー性鼻炎で常に鼻が詰まっており、臭いも感じにくいので、全く気にしてなかったのですが、産後夫に確認すると「うん、まあ臭かったね」と言ってました。ご参考まで。
ママタクシーに夫と乗車すると、私の座る席には防水シートが敷かれ安心安心。運転手の方の対応もとても丁寧で、不安いっぱいな妊婦の味方です!!妊娠中でまだママタクシー予約してないなって方はぜひ登録なさってくださいね!出発し始めると、「今振動などあるとお辛いですよね。通常よりゆっくり参りますからね」と運転手さんがおっしゃりました。拍手!!素晴らしすぎる!!・・・のですが、わたくし僭越ながら、先に申し上げた通り陣痛もなく、『とても元気』なのです。だから、早く行ってくれとは安全運転が大事ですから申しませんが、通常モードで運転して、いくらかでも良いので早く病院へ行きたいわけです(我が儘なやつで本当にすみません)。「陣痛も無いので、通常と同じ速さで大丈夫ですよ。お気遣いありがとうございます」と言ったものの、いえいえと否定され、この流れが2回続いたので諦めて静かにしました(通常よりゆっくり運転することがきっと義務付けられているんですよね。無理して大丈夫と言ってしまう妊婦さんもおられるでしょうから、それのがいいですもんね)。
そして病院へ到着です!!
入院初日のできごと
病院到着後、支給されたワンピース型のマタニティパジャマに着替え、その後の診察で破水を先生にも確認してもらいました。細菌感染を防ぐため、48時間以内に出産をする必要があることを説明されました。子宮口がほぼ開いていないため、本日昼まで子宮口を開くバルーンを入れて、あとは陣痛がくるか待ちましょうと。診察が終わり部屋に戻ることになったのですが、ここで個人的に嫌な問題が。下着を履かずに部屋へ戻るように言われました(なぜ履いてはいけなかったのか理由は忘れてしまいました)。・・・いや、ちょっと待って。私、流れ続けてるんですけど~~Σ( ̄ロ ̄lll)もちろん助産師さんに進言したのですが、いいですからと言われました。流しながら(本当恥ずかしいことに廊下に・・・すぐ拭いてくれていてるのかもしれないですが、衛生的にもどうなのっていう嫌な気持ちでいっぱいになりました)なんとか部屋へ戻りました。下着はこの後何かした後に履かせてもらえたと記憶しています。ここの記憶が曖昧なのは、この後の大きなトラブルの発端となる出来事が起きたためです。
一旦落ち着いた後、点滴の針を刺して置く流れになりました。点滴の針を刺す時、一回間違えたようでしたが、針が刺さるのを見ることが苦手な人間のため状況を見ていませんでした。針装着後、A助産師さんに「あっ血で汚れてしまってすみません。それでは失礼します」とポーカーフェイスの顔のまま淡々と言われ、去って行かれました。自分の腕を見てみると、パジャマとベッドの上から汚れないよう敷かれているシートに血が付着していました。『えっシートって血で汚れたままでいいの?』と驚きましたが、出産はかなり出血もするものなので、このぐらい汚れたくらいではわざわざ換えたりしないということなのだろうかと思い、違和感を感じつつ次の指示がでるまで待ちました。
朝方に病院に来たこともあり、A助産師さんは夜勤だったようで、交代の挨拶に次の助産師さんが挨拶に来てくださりました。私を見るなり「えっその血はなんですか。何かあったんですか?」と焦りながら聞いてきました。「ちょっと点滴の針を刺す時に出てしまったみたいですね」と報告すると、「血がついたまま、換えずにそのまま行ってしまうなんて」とその助産師さんが小さい声で言っているのが聞こえました。『あー私が感じたことは変ではなかったのか』と安心しました。「すぐシート換えますね。パジャマも着替えましょう(この病院はマタニティパジャマ使い放題のところです)」と言って新しいものにして下さりました。本当に感謝です。
その後の私の状況はというと、陣痛がくる兆しは全くなく、内診を数時間ごとにしてもらっても、子宮口も開かず、ただただ時間が過ぎるだけでした。隣でパソコンを広げて仕事をしながらも付き添ってくれている夫とたまに談笑するのみです。・・・だがしかし、実は点滴について違和感を感じていることが他にもありました。情けない話ですが、幼少期から今まで普通の人よりかは多く点滴をしてきた経験があります。感覚的には少しチクチクするものという認識でした。『チクチクよりも全然痛い。こんなだったっけ?』と。思っているのに何も言わず(私のダメな所です。はい。)、しばらく様子をみて考えることにしました。
そうこうしているうちにお昼が過ぎました。バルーンとやらを入れるって言ってなかったっけか?と思ったのですが何もされていなかったのです。午後の内診時に先生が今晩か明日行うと大分先延ばしにする説明をされました。そして夕方になると、夜にバルーンをすると、夜中の先生が少ない時間に出産する可能性が高まるので、明日にしようと言われ(もちろん夜出産する流れになったら、きちんとサポートしますよと言われました)、夜はLDR(陣痛・分娩・回復用のお部屋のことです)から通常の大部屋へ移動し過ごすように指示されました(またまた先延ばしかーい)。
助産師さんに「明日朝7時にはバルーンをして、その後陣痛促進剤もいれますから、今日は早く寝て英気を養ってね。明日は本当大変だから!」と言われました。そうですねと意気込んで答え、寝ようと思ったのですが、いよいよ明日出産するのかと思うだけで興奮し全く眠れませんでした。それどころか時間があることで、今まで怖くて敢えて調べなかった、バルーンについて検索しました。バルーンをして、子宮口を開き、通常分娩された方が、正直バルーンが嫌だったので、2人目の子供を作ることに対して躊躇っているというもの。『えっ絶対下から赤ちゃんが出る時のが辛いし痛いでしょ。なのにバルーンが嫌でって・・・怖すぎる。』恐怖を覚えさらに眠れず。バルーンに頭を持っていかれ、陣痛促進剤が通常の陣痛と大分違うとは思わず(薬を入れて促すだけで、その後の陣痛の間隔や強さに関して、人によって異なるし、とても痛いものとは思っていましたが、通常陣痛と同じ範囲だと能天気に思っていました。無知って怖いですね。ある意味良かったのかもですけど。知らないことがいい時もありますからね)。そして次は、陣痛の痛みの逃がす方法などをじっくり調べて朝まで過ごしたのでした。
②へ続く☞

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