破水・バルーン・促進剤・緊急帝王切開のフルコース!トラブルだらけのフルスロットル初出産!④

入院2日目~点滴の痛みと回旋異常に膝が激痛編Ⅱ~

起きている回旋異常をどうにかすべく四つん這いになるよう言い渡されました。この四つん這いに関して、私には事情があり、さらに険しい道へと進んでいかなければならなくなります。四つん這いって皆さんはどれくらいの時間することができますか?ちなみに通常の身体ではなくお腹にもう産まれる子供がずっしりといる状況で。通常の方でも長時間だとさすがに膝が痛くなりますよね?

私の事情とは、この2年くらい前に、膝を怪我して縫っていることです。これも普通に縫っていれば、いくらかよいと思うのですが問題がありまして。話が長くなるので割愛しますが、膝の皮膚を腐らせてしまって、その皮膚を切り取り、無くなってしまった皮膚の分は怪我をした上下の皮膚を無理くり引き延ばして縫いました。当たり前ですが、膝はただでさえ曲げ伸ばしをする部位なので皮膚が伸びます。縫った痛みだけでなく少ない皮膚の状態で伸びるため、馴染んできて2年経ったとはいっても、膝立ちや四つん這いになることだけはとても辛かったのです。5分くらいならタオルを分厚く畳んだものは膝下に敷けばいけますが、ずっとは・・・。気が狂いそうになりながら、四つん這いで1時間半近くいました。「膝が痛いー膝がいーたーいー。点滴の針いたいたいー陣痛あー---!!」と叫び続けていました。通常は陣痛と出産の痛みを耐えるモノじゃなかったでしたっけ。なんだこれ。もう膝限界だ。ポキっと折れていた心は、バキバキバキバキッ粉々に砕けていきました。やめていいなんて言われてないけど、もう横になりました。もうウンザリ。

「あれっなんで横になってるの?」と助産師さんに言われました。「もう無理です。膝の怪我もあるし、限界です。何をどうやっても四つん這いになれません」と言いました。「そっか。頑張ったね。赤ちゃんの向き的に左側に向いていた方がいくらかいいと思う」と言ってくださりました。助かりました。しかし、また45分くらい経過した後に定期的に行っている内診をすると、「えっ胎児の向きを考えると右側に向かないとダメじゃない?」と言われました。『こっちが知りたいよ!!さっきと逆ってどういうことなんじゃーい!』もう言い返すのも嫌なので、静かに右側を向きました。

まだまだ産道に入る気配はありません。内診、点滴の針、痛めつけられた膝、痛みがマックスになってから何時間も経った陣痛。もうぐちゃぐちゃです。今の今までできるなら帝王切開になりたくないと思い続けて過ごしてきました。検診のときに逆子が直った時は嬉しかったし、次は臍の緒が首に巻き付き、3周巻き付いた場合は帝王切開になると聞かされた時はまた不安になりました。でもそんな過去の悩みをどうでもいいと思うくらい、『お腹切ってくれー!!』としか思わなくなりました。

入院2日目~緊急帝王切開までの道のり~

入院をしてから、破水をしていることもあり、数時間後ごとに採血を行い感染症の検査をしていました。お腹をもう切って欲しいと思っていた16:00頃にもちょうど行われ、この結果後先生とも相談して今度どうしていくか決めますと言われました。先生たちが集まって話している様子など主人が見かけているのですが、とくに検査結果を告げられることも今後の方針について1時間くらい経っても言われませんでした。その間も痛みに耐え続けながら待つわけですから・・・もう・・・苦しいと思っていると、さすがの夫も陣痛時の状態が以前とは明らかに違い、いきみ逃しもできず、過呼吸ぎみになっていたこともあり、本当にまずいかもと思ったようでした。今まではそこまで先生や助産師さんに特に強く言うことはありませんでしたが、「検査結果はどうなったんですか?今後どうするんですか?」と助産師さんが入室して来る度に聞いてくれました。毎回曖昧な答えではっきりせず、方針が決まらないようで、時間だけが経過していきました。

18時ごろ先生が来て言いました。「もうお母さんも赤ちゃんもとても疲れちゃったよね。身体も限界だと思うから、帝王切開にしようか」と。『あー-----やっとやっと救われる』待ちに待った時がやっときた。『嬉しい嬉しい嬉しい』もうその気持ちでいっぱいでした。帝王切開の準備に取り掛かり始め、同意説明が終わったころ、問題が発生しました。胸部が痛い。痛みが止まらない。こんな状態で手術をしたら大変なことになるのでは。不安が一気に襲いました。今まではすぐ痛みについて相談しない悪い癖のある私でしたが、これは本当にまずいと思い、すぐ先生に伝えました。先生が動揺します。「レントゲンを撮りましょう」と。LDRのベッドに寝たままレントゲンを撮ってくれました(レントゲン室でしかできないものと思っていたので、すごいなぁと後々関心したものです)。レントゲンの結果が出る時、ちょうど胸部の痛みがおさまりました。安堵し、先生へ伝えました。レントゲンの結果も問題がなかったので、あとは採血を行い、結果を確認の上、手術室へすぐ向かうとのことでした。

心臓の痛みも落着き、その後促進剤を止めてくれました。陣痛に関しては促進剤を止めてくれたからといって即止まるものではないので、手術まで陣痛は続いていましたが、陣痛の痛みのレベルが格段に落ちてきて、今までの痛みから解放される喜びともう手術をして終わらせてくれる喜びでいっぱいになり、今まで我慢してきた涙がぼろぼろぼろ流れて止まらなくなりました。

そうして泣いているところに、採血をとるため助産師さんがやってきました。とても穏やかで優しい方なのは対応を見ていて分かっていたのですが、採血1回目・・・失敗。「ごめんなさいね。もう一回やります」と。「全然いいですよ、気にしないでください」とこちらが告げ、2回目・・・失敗。3回目・・・失敗。そしてその3回目の失敗したと同時にその方が泣きそうになりながら「辛いのに本当に本当にごめんねーもう私やらないから。失敗しないしない人連れてくるから。苦しめてごめんね」と全力で言われました。もう何というか無の境地です。今まで書いていませんでしたが、一応大学病院です。誰しも失敗はあるし、悪い方じゃないんだけども、だからこそ全力でこの反応なのでしょうが。入院してから色々な事があり過ぎて、「あっはい。」としか返事をすることができませんでした。

採血の結果も問題無く車いすで手術室へ向かうことになりましたが、そこで電極を刺す時に嗚咽しながら泣いていた助産師さんに遭遇しました。ぼろぼろ涙が止まらない私を見て「そんな泣いちゃって。気にしちゃだめだよ。下から産んでも、お腹を切って産んでも変わらないんだよ。同じなんだよ」と。たぶん下から産めなくなり、帝王切開で出産することに責任を果たせてないと感じている人か、帝王切開になってしまった恐怖で泣いている人に見えたのでしょうね。口が裂けても、喜びで泣いているなどと言えないと思い、泣きながらも笑顔と会釈をしてその場を去りました。ついに手術室に到着です。ここで今まで解決しておらず、ずっともやもやのままにされている問題が1つ残っていることを覚えてますでしょうか?入院当初に起きた問題。もうお分かりでしょうか。その問題を解決してくれる救世主に手術室で出会うことになります。

⑤へ続く☞

コメント

タイトルとURLをコピーしました